Step2



自殺禁止
アタリと自殺を極める(1)




さらに一歩進んだ約束事を覚えます。


図2-1
 本題に入る前に、ちょっとだけ復習です。

 この図で、△の黒石や○の白石は呼吸点が残り一個になっています。
つまり、
アタリの状態です。

 助かる為には×の点に逃げ出す必要があります。

 逆に、敵石に×の点を占められると盤上から取り除かれてしまいます。

 どちらの図も頭の中に描くことができましたか?
図2-2
 では、応用問題です。

 クイズ、この黒石の状態はなんでしょう?

 呼吸点が残り一個になっているのがおわかりでしょうか。

 そう、
アタリになっています。
図2-3
 と言うことは、×の点に白石が来ると・・・・、

 黒は窒息して・・・、

 (頭の中に図が浮かんでいますか?)
図2-4
 黒石は盤上から取り除かれます。
図2-5
 さて、本題に入ります。

 (図2-2)と比べると、周りの白石が無い形です。

 この図の×の点について考えます。

 先ほど(図2-3)で、白石を×の点に置きました。
図2-6
 同じ様に置いてみるとこの図になります。

 どうでしょう、黒の運命共同体は呼吸点がいっぱい有るのに比べ、白石は△の黒石に呼吸点を全て塞がれています。

 そうです、この白石はここに有ってはいけないのです。

 と言うより、白はこの点に石を置いてはいけない規則になっています。

 つまり、自ら窒息する
自殺手は禁止されています。

 本図と(図2-3)の違いを味わって下さい。
図2-7
 では、このように△に黒石を置くのはどうでしょう。

 これは特に問題ありません。

 (図2-5)と比べると呼吸点の数が13個から12個に減っていますから、ちょっとだけ息苦しくなっていますが窒息するわけではないのでOKです。

 だからといって、わざわざ環境を悪くする必要もないので通常は打ちませんけどね。
図2-8
 では、(図2-2)から×の点に黒石を置くのはどうでしょう。

 もうお分かりですよね。

 自分の呼吸点が一つもなくなってしまう手は打てません。

 つまり、
自殺禁止です。


 どうでしょうか、(図2-3)と(図2-6)についてなにか引っかかるものが有りますか?
 ではそんな人のために、少し言い換えてみましょう。


自分の打った手によって、自分の石と相手の石が同時に窒息状態になった場合、自分の石に生き残る権利がある。」

逆に、

相手の打った手によって、自分の石と相手の石が同時に窒息状態になった場合、相手の石に生き残る権利がある。」

打った方の石だけが一方的に窒息状態になる手は禁止されている。」

これでスッキリしたでしょうか?


この自殺禁止の規則はなかなか面白い内容が含まれていますが、ここでそれを取り上げるのは止めておきます。
また別のテーマのとき触れることになるでしょう。


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